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アパレルの営業とは?仕事内容や向いている人の特徴を解説

- NEWS

2025.04.30

アパレル業界で「営業」と聞くと、取引先への商品提案や大型受注の獲得など華やかなイメージが先行しがちです。しかし実際には、どのような業務内容でどんなスキルが求められるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、自社商品を百貨店・量販店・専門店などに卸す営業と、クライアントのニーズに合わせて商品企画から携わるOEM営業の2つを中心に、具体的な仕事内容や向いている人の特徴をわかりやすく解説します。
「自分の強みをアパレル営業で活かしたい」「ファッション業界で長く活躍できるキャリアを築きたい」とお考えの方に向けて、事業者側・商社側それぞれの視点から営業の魅力とポイントを紹介します。
ぜひ、キャリア選択の参考にしてください。


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目次
  1. アパレル業界の営業とは?基本的な役割と魅力
  2. 主要な営業スタイル別の特徴
  3. 卸営業の仕事内容を徹底解説
  4. OEM営業の仕事内容を徹底解説
  5. アパレル営業に必要なスキル・資格
  6. アパレル営業に向いている人の特徴
  7. 事業者側と商社側、それぞれの視点とキャリアパス
  8. アパレル営業で成果を出すためのコツ
  9. アパレル営業にまつわるQ&A
  10. まとめ

アパレル業界の営業とは?基本的な役割と魅力

アパレル業界の営業とは、ファッションブランドや商社などに所属して、自社(もしくはクライアント企業)の商品を売り込む仕事です。単に「商品を売る」だけでなく、時には企画やブランディングなどにも関わることがあり、幅広い業務を手掛けるのが特徴です。
市場のトレンドを見極めながら、ブランドの世界観を損なわずに顧客のニーズに応える提案を行うため、ファッションへの高い関心とビジネススキルを同時に活かせる職種と言えます。

アパレル営業が担う重要なポジション

アパレル営業は、メーカー(ブランド)や商社と取引先、あるいはクライアント企業をつなぐ“架け橋”となる役割を担います。商品コンセプトやブランディングを正しく伝えながら、顧客が求めるデザイン・価格帯・機能性を実現することで、最終的に売上やブランド価値の向上につなげるのがミッションです。
特にブランド側の場合は、自社のイメージを守る責任も負うため、市場の声を社内にフィードバックしつつ、適切な展開方法を提案することが不可欠です。

アパレル営業のやりがいと注目される理由

アパレル営業のやりがいは、何と言っても「ファッションを通じて人々に喜びを提供できる」点にあります。展示会での商談や新商品の提案がうまくいき、店頭に商品が並んだときの達成感は格別です。
また、競合他社との差別化やブランド価値の創出など、ビジネスの上流工程にも深く関われるので、クリエイティブな発想と営業力を同時に活かせる仕事として注目されています。さらに、トレンドを追いかけるだけでなく新たな流行を生み出す一助となる可能性もあり、多くの人に魅力的なキャリア選択肢となっています。

主要な営業スタイル別の特徴

アパレル営業といっても、担当する領域や取引先の特性によって営業スタイルは大きく異なります。
主に「ルート営業」「新規開拓営業」、そして近年では「オンライン商談」「対面商談」の使い分けをするのもポイントの一つです。
自分自身の強みや、企業の戦略に合わせて使い分けることで、より効率的かつ成果につながりやすい営業活動を行うことができます。

ルート営業と新規開拓営業の違い

ルート営業とは、すでに取引実績のある得意先を中心に営業を展開する手法です。既存顧客との関係構築が進んでいるため、受注獲得に向けた提案もしやすい反面、マンネリ化しないよう継続的に新しい提案や情報提供を行う必要があります。
一方、新規開拓営業は、新たに顧客を獲得するための活動です。商品やブランドの魅力を一から伝える機会が多い分、提案力とフットワークの軽さが求められますが、成功すれば取引先の拡大による大きな成長が期待できます。

オンライン商談と対面商談の使い分け

近年、オンライン商談が普及したことで、アパレル業界でも場所や時間に制約されにくい営業活動が可能になりました。
オンライン商談のメリットは、出張や移動の手間が減ること、また一度に複数社とコミュニケーションしやすいことなどが挙げられます。
ただし、商品の質感や実際のカラーを伝えるには限界があるため、サンプルの郵送や定期的な対面商談との併用が必要です。大口契約や新規取引の場合には、商品の魅力を直接見てもらう対面商談を組み合わせるなど、バランスを考慮した営業スタイルが効果的です。

卸営業の仕事内容を徹底解説

卸営業は、自社ブランドの商品を百貨店や量販店、専門店などに卸す仕事です。単にカタログを渡して終わりではなく、売場づくりや在庫管理、プロモーションの打ち出し方などを提案しながら、売上拡大を目指していきます。
事業者側・商社側のいずれの立場でも、得意先へのアプローチ方法や展示会での動き方が大切なポイントとなります。

既存・新規取引先への提案と交渉

卸営業では、すでに取引のある企業へ定期的に訪問し、売れ筋商品の追加オーダーや、新作商品の取り扱いを提案していきます。
その際には、売れ筋データやSNSで話題になっているポイントなど具体的なエビデンスを示し、購入意欲を高める話し方が重要です。
新規取引先にアプローチする場合には、まず相手の特徴やターゲット層を把握し、いかに自社商品の強みがそのニーズを満たせるかを丁寧に説明することが決め手となります。

展示会での商談と受注までの流れ

アパレル業界では各シーズンごとに展示会が開催され、ここが大きな商談の場となります。
展示会では以下の流れで進行するケースが多いです。

  • 事前準備:出展商品の選定、ブースのレイアウト、取引先への案内状送付
  • 当日の商談:ブースに来場したバイヤーに対し、新作の特徴や着こなしの提案を行う
  • 受注交渉:数量・納期・納品方法・支払い条件などを最終決定する

しかし、展示会で興味を持ってもらっても、その場で即決されるとは限りません。商談後のフォローアップを迅速かつ丁寧に行い、バイヤーや取引先の不安や疑問を解消していくことが、受注確定への大きな鍵となります。

得意先管理とフォローアップの重要性

卸営業では、商談から受注後の売場づくりまで一貫して伴走するフォロー力が問われます。納品スケジュールの管理や在庫調整をはじめ、販売データを参考に追加提案をするなど、常に次のアクションを起こす姿勢が大切です。
また、定期的なコミュニケーションを通じて、店舗側の課題や売れ行き情報をキャッチし、それに応じた施策を提供することで、長期的なパートナーシップを築くことができます。

OEM営業の仕事内容を徹底解説

OEM営業は、自社ブランドの商品ではなく、クライアント企業が求める商品を生産するための提案・企画を行うポジションです。
例えば、量販店が独自ブランドを展開したい場合や、企業が販促用にオリジナルグッズを制作したい場合などに、OEM営業が企画段階から携わります。コスト管理や品質保証、生産スケジュールの進行管理が大きなウエイトを占める点が特徴です。

クライアントのニーズを捉える企画力

OEM営業では、まずクライアントのターゲット層やブランドイメージ、希望予算などを詳細にヒアリングします。
その上で市場のトレンドを考慮しながら、素材選びやデザイン案を提示していく作業が求められます。提案時には、競合他社との差別化ポイントを明確に示すことで、「この商品を作る価値」を納得してもらうことが重要です。
また、季節ごとやイベントごとの需要に合った提案を行うと、受注につながりやすくなります。

サンプル作成から生産・納品までのステップ

企画が通ったら、サンプルの作成を通じてクライアントとのイメージをすり合わせていきます。サンプル確認では、サイズ感や色味、素材の風合いなど細かな部分を検証し、必要に応じて修正を加えたうえで量産に移ります。生産工程では、指定した品質を保つために工場との細やかなやり取りが必要です。 納期が遅れるとクライアントのビジネス計画に支障をきたすこともあるので、スケジュール管理はOEM営業の腕の見せ所といえます。

コスト管理と品質調整で信頼を高めるコツ

OEM営業では、クライアントの予算に合わせて商品を最適化しつつ、品質を維持する難しさがあります。生産コストを下げるために安価な素材を使いすぎると、不良品やクレームのリスクが高まります。
そのため、どの工程でコストを調整するか、品質チェックをどの段階で入れるかといった細部の管理が重要です。問題が起きたときにも迅速に対処する姿勢を見せることで、クライアントからの信頼を獲得できます。

アパレル営業に必要なスキル・資格

アパレル営業は、ファッションセンスだけでなく、ビジネススキルやコミュニケーション能力が総合的に試されるポジションです。
必須となる特定の資格はありませんが、業務を円滑に進めるためには、以下のような知識やスキルを身につけておくと優位に立ちやすいでしょう。

  • ビジネススキルとコミュニケーション能力
  • ファッション知識とトレンド感度の重要性
  • PCスキルや語学力

それぞれ順番に解説していきます。

ビジネススキルとコミュニケーション能力

社内外の関係者と協力しながら業務を進めるアパレル営業では、ミーティングの進行やプレゼン資料の作成、メールでのやり取りなど、基本的なビジネススキルが必要です。特にコミュニケーション能力は、相手のニーズをくみ取るヒアリング力と、自社商品の魅力を的確に伝えるプレゼン力の両面が求められます。 商談では限られた時間で印象を残すことが多いため、普段から情報整理や言語化の訓練を積んでおくと効果的です。

ファッション知識とトレンド感度の重要性

アパレル営業は、業界の最新動向を正確に把握して提案に生かす必要があります。トレンドカラーや次シーズンの注目デザインなどを知っているだけでなく、「なぜそのトレンドが生まれたのか」「消費者が魅力を感じる背景」なども踏まえた提案ができると、より説得力を高められます。
実際に店舗を巡って消費者の反応を調査したり、SNSやファッションメディアを定期的にチェックしたりする習慣を持つと良いでしょう。

PCスキルや語学力はどこまで必要?

Word・Excel・PowerPointなどの基本的な操作はもちろん、顧客管理や在庫管理をシステムで行うことが多いため、PCに苦手意識がある人は早めに克服しておくのがおすすめです。
また、商社側で海外のブランドや工場と連携する場合は、英語をはじめとする語学力が大きな武器になります。語学力がないとできないわけではありませんが、実務の幅を広げる意味でも学んでおくメリットは大きいでしょう。

アパレル営業に向いている人の特徴

アパレル営業は華やかなイメージとは裏腹に、地道な調整や管理業務が多いのも事実です。そこで必要となるのが、ファッションへの情熱に加え、ビジネスに対する粘り強さや柔軟性です。
ここでは、具体的にどのような人がアパレル営業に向いているのかを解説します。

提案力と柔軟なコミュニケーションを活かせるタイプ

アパレル営業では、自社商品やOEM企画などを相手に「どう見せるか」が成約を左右します。単に“良い商品”を見せるだけではなく、相手のニーズに合わせたカスタマイズや魅力の伝え方を工夫する提案力が必須です。
また、社内のチームや取引先など様々な人とのやり取りが発生するため、相手の状況や立場を考慮したコミュニケーションを取れる人が活躍しやすいでしょう。

ファッション業界への熱意と顧客思考

どれだけ商談やコスト管理が得意でも、ファッションに興味がなければ最新トレンドの追求や新商品の魅力を正しく伝えることは難しくなります。ファッションが好きで、ブランドやアイテムに愛情を持てることはアパレル営業の大切な資質です。
その上で顧客視点を忘れずに、「この商品でお客様はどう喜ぶか?」を常に考えて動く人が成果を出しやすいです。

目標達成意欲と行動力を備えた人材

営業職にはノルマや目標が設定されることが多いため、結果を出すための行動を積み重ねられるメンタルの強さが必要です。クレーム対応や交渉決裂といった困難に直面しても、そこから学びを得て次のステップに活かせる前向きな姿勢が欠かせません。周囲を巻き込みながら業務を推進できるリーダーシップを持つ人は、チーム内でも重宝されるでしょう。

事業者側と商社側、それぞれの視点とキャリアパス

アパレル営業には大きく分けて、ブランドを自社で運営している事業者側と、多くのブランドを扱う商社側の2つのキャリアが存在します。 どちらを選ぶかで日々の業務内容や得意とする分野が異なるため、自分の性格や目指す方向性に合わせて検討することが重要です。

自社ブランドを扱う事業者側の強みと魅力

事業者側で働く場合、自社のブランドや商品に深く愛着を持って働ける点が最大の魅力です。自社商品の企画やブランディングに近い立場で関われるため、自社ブランドを大きく育てる喜びを実感しやすいでしょう。 また、商品開発チームとの連携やブランドコンセプトの構築にも関わる機会が多い場合があり、自分のアイデアがダイレクトに反映されやすいのも特徴です。

商社側が得られる幅広いネットワークと可能性

商社側のアパレル営業は、一度に複数のブランドや製品を取り扱うことが多く、幅広い業界知識とネットワークを築きやすいメリットがあります。海外ブランドの輸入やOEM企画など、多角的にビジネスを展開している企業が多いため、ステップアップやキャリアチェンジがしやすい環境といえるでしょう。 視野を広く持ち、様々な取引先とコラボレーションしながら市場を動かす経験は大きな財産になります。

マネージャーやリーダー職へのキャリアアップ

実績を重ねることで、アパレル営業からマネージャーやリーダー職への昇進も見込めます。管理職としてチームを率いる際には、営業としての実務能力だけでなく、メンバーのモチベーション管理やスケジュール調整、プロジェクト全体のマネジメント力が不可欠です。新規ブランドの立ち上げや海外拠点への転勤といったキャリアチャンスもあり、意欲的に取り組むことで幅広い道が開ける可能性があります。

アパレル営業で成果を出すためのコツ

アパレル営業は、商品知識とビジネス感覚を融合しながら戦略的に取り組む仕事です。 トレンドの変化が激しい業界だからこそ、日々の情報収集や人脈づくりが成果を左右します。ここでは、具体的にどのような取り組みをすると、より高い成約率や売上アップに繋がるのかを解説します。

ヒアリング力とプレゼンテーション力を磨く

商談の場では「聞く力」と「伝える力」の両方が求められます。特に、顧客が抱える課題や要望を正確に引き出すヒアリング力を身につけると、競合との差別化につながる提案が可能になります。
一方で、限られた時間で商品や企画の魅力を的確に伝えるプレゼンテーション力も重要です。実際に試着やデモンストレーションを交えてわかりやすく伝えるなど、臨機応変な工夫が成約率向上のポイントとなります。

市場リサーチとトレンド把握の徹底

ファッション業界はシーズンによって売れ筋やデザインの傾向が大きく変動します。
定期的に市場リサーチを行い、SNSや街頭のファッション、競合ブランドの動向などをチェックしておくと、説得力のある提案を行いやすくなります。顧客に対しても、「このアイテムは今季のトレンドを抑えています」といった根拠を示すことで、興味を引きやすくなるでしょう。

長期的な信頼関係を築くフォロー術

一度契約が決まっても、そこで仕事が終わるわけではありません。納期の遅れや品質に関するトラブルに迅速に対応し、追加のオーダーや販促支援などを積極的に行うことで、取引先にとって頼りになる存在となれます。
メールや電話だけでなく、店舗への定期的な訪問やブランドキャンペーンのフォローアップなど、小まめなコミュニケーションを続けることが、長期的な信頼構築へとつながるのです。

アパレル営業にまつわるQ&A

ここからは、アパレル営業を目指す方や転職を考えている方が抱きやすい疑問について、紹介していきます。
具体的なイメージをつかむうえで、参考にしてみてください。

残業や休日出勤は多いの?

繁忙期や展示会シーズンなどはどうしても残業や休日出勤が増える傾向にあります。 しかし、近年では働き方改革の影響もあり、労務管理がしっかりしている企業も少なくありません。企業ごとに事情は異なるため、面接時や募集要項の確認段階で、業務量や残業体制についてしっかり質問することが大切です。

学歴や資格はどの程度重視される?

アパレル営業の求人では、学歴よりもファッションへの熱意や営業経験、コミュニケーションスキルを重視する企業が多いです。必須となる資格は特にありませんが、海外取引があるケースでは語学力が評価されやすい場合もあります。 自分の強みをアピールする際は、「これまでの実績」や「ファッションへの興味の深さ」を具体的に示すと効果的です。

まとめ

アパレル営業は、ファッションへの情熱を活かしつつ、ビジネスとしての数値管理やコスト調整、さらには新規提案までマルチにこなす必要がある仕事です。卸営業とOEM営業のそれぞれに異なるやりがいと難しさがあるため、自分の得意分野や興味を軸にキャリアを検討するのがおすすめです。 事業者側・商社側の視点を理解し、今後のキャリアアッププランを明確に描くことで、変化の激しいファッション業界でも長く活躍できるアパレル営業へと成長できるでしょう。

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株式会社フォーピープルの強みは

①社員全員がアパレル業界出身なので業界知識に精通している!

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また、毎週火曜日夜のみ原宿でオープンするアパレル関係者限定のBar “Fashion Tuesday”事業や、

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Author Profile

田中 弘武
株式会社フォーピープル
代表取締役

文化服装学院を卒業後、SPAレディースアパレルで営業・MD職を経験、
その後OEM企業での営業生産職を経て株式会社フォーピープルを設立。

アパレルOEMに加え、EC出店代理店事業やイベント事業を経て、
現在はアパレル業界に特化した転職支援事業を主軸とした営業会社というビジネスモデルを確立。
デジタルとアナログのクロスマーケティングを得意とし、業界内外の様々なネットワークを駆使し事業を拡大している。

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