for peopleからのお知らせ Information

パタンナーの仕事内容とは?必要なスキル・やりがい・年収までを徹底解説!

- NEWS

2025.05.01

「パタンナーの仕事ってどんなことをするんだろう?」そんな疑問を持っていませんか?
もしかすると、「自分に向いているのか」「どんなスキルが必要なのか」「年収はどのくらいなのか」といった悩みを抱えているかもしれません。
パタンナーは、ファッション業界で欠かせない役割を担う職種ですが、その仕事内容ややりがい、難しさは、あまり知られていません。

この記事では、そんなあなたのために、パタンナーの具体的な業務内容や必要なスキル、さらにキャリアパスまで詳しく解説します。この記事を読めば、パタンナーの全体像がわかり、あなたが目指すべき道が明確になります。


パタンナーの求人を見る



パタンナーの仕事内容とは?

パタンナーは、デザイナーが考えた服のデザインを、実際に形にするための「パターン(型紙)」を作る職業です。
技術力と細かい調整力が求められる仕事で、ファッション業界でとても重要な役割を担っています。

繁忙期もあるため、「ものづくりが好き」という気持ちがないと、長時間の細かい作業やスケジュール管理が大変と感じるかもしれません。
しかし、自分が関わった服が世の中に出る喜びはパタンナーならではの魅力です。

パタンナーの役割と業務内容

まずはデザインの確認や打合せから入ります。
デザイナーからデザイン画や仕様書をもらい、デザインのポイントやシルエット、使用する生地、縫製仕様などを確認します。
生産工程やコストを考慮し、実現可能なパターンを考えていきます。
まずはパターンという型紙を作成します。
手書きやCADで立体的なデザインを平面のパターンに落とし込む作業です。
デザイナーの企画書や指示をもとに、服の設計を行います。

次に、トワル(仮縫い)の作成や修正を行います。
パターンをもとに、シーチングという仮布で立体的に組み立てたサンプルを作ります。
マネキンに着せて、シルエットやバランス、サイズ感をチェックし、調整を行います。
その後、量産用パターンの作成を行います。
工場で大量生産できるように、仕様を調整したパターンを作成します。
縫製しやすいように考えながら、縫製工場向けに仕様書も作成していきます。

最後に、サイズ展開していきます。
S・M・Lなどのサイズごとにパターンを調整し、工場とやり取りしながら、最終チェックを行います。

量産が始まる頃には、工場ともやり取りします。
縫製工場と連携し、生産工程や縫製の問題点がないか確認します。
必要に応じてパターン修正や、縫製方法のアドバイスを行い、最終的に、商品として市場に出るまで管理しています。

パタンナーの1日のスケジュール

パタンナーの仕事内容は企業やブランドによって異なりますが、一般的なアパレル会社のパタンナーの1日のスケジュールを紹介します。

<パタンナーの1日のスケジュール(例)>
9:00 出勤・メールチェック・スケジュール確認
9:30 パターン作成(手作業 or CAD)
11:30 トワルチェック・修正
12:30 昼休憩
13:30 サンプル作成の指示書作成・縫製仕様確認
15:00 サンプルチェック・デザイナーや縫製工場との打ち合わせ
16:30 パターン修正・グレーディング
17:30 業務整理・翌日の準備・退勤

午前中は、集中力が必要なパターン作成や修正作業がメインとなってきます。
午後は、サンプルチェック、工場やデザイナーとの打ち合わせ、仕様書の作成などを行います。

パタンナーの仕事は、シーズン切り替え時期に業務が増えることが多いです。
展示会やファッションショーに向けてサンプル作成が集中するため、業務量が増え、負荷がかかりやすくなります。
ファッション業界は、半年以上前から新作を準備するため、リリース前や展示会前は業務が増える傾向にあります。
その際にサンプルの修正が遅れると、次の工程に影響するため残業が発生することもあります。

パタンナーの魅力とやりがい

パタンナーはデザインを形にするプロです。
服作りの要の役割を担っており、細かい作業や調整が多い仕事ですが、その分やりがいや達成感も大きい職業です。
ここでは、具体的な魅力を3つの視点で紹介します。

1.製品が完成するまでのプロセスに関われる喜び

デザイナーが描いたスケッチを、実際に着られる服にするのがパタンナーの役割です。

・パターンを作成し、仮縫いで形をチェック
・縫製工場と調整しながら、商品化に向けて細かい修正を加える
・何度も試行錯誤を重ねて完成

このプロセスを経て、実際の服として形になる瞬間は、パタンナーにとって非常に嬉しいことです。
平面のアイディアだったスケッチが「服」になるまでを支える面白さがあります。

2.自分のパターンが採用された時の達成感

同じデザインの服でも、パターンの違いでシルエットや着心地は大きく変わります。
特にこだわりのあるブランドでは、ミリ単位の調整が必要なこともあります。
まさに「理想のシルエット」を作り出す職人技です。
苦労することも多いですが、特に、デザイナーのイメージ通りの服ができた時の達成感と、店頭に並んだ自分のパターンの服を見た時の感動は特別です。

3.チームの一員としてブランド価値を高める充実感

パタンナーの仕事は、デザイナーの意図を正しく汲み取り、縫製工場とスムーズに連携しながら形にすることです。
つまり、ブランドの品質を支える橋渡し役でもあります。

 

一流のブランドほど、パタンナーの技術力がブランド価値を左右する場合もあります。
ブランドの服やシルエットが評価され、チームの一員として貢献する充実感が味わえます。


パタンナーの求人を見る



パタンナーになるための必要なスキルと資格

パタンナーは、技術力や応用力、幅広い知識を必要とする職種です。
転職時に持っていると有利な資格やスキルについてご紹介します。

パタンナーに求められるスキル

まずは技術的なスキルが求められます。
平面のデザインから立体を想像し、それを形にしていく力です。
CADやIllustratorを使い、パターンを作成・編集していく作業もあります。
さらに、生地の特性を理解し、縫いやすさ・仕上がりの美しさを考慮してパターンに反映させる知識も必要です。

パタンナーに役立つ資格

パタンナーになるために、必須の資格はありません。
しかし、持っておくとスキルの証明や就職時のアピールになる資格はあります。
そのうちの一つが「パターンメイキング技術検定」です。
3級から1級まであり、プロのパタンナーを目指すうえで非常に実用的な資格です。
アパレル企業の面接時に評価対象になることが多く、特に2級以上を持っていると即戦力として採用されやすくなります。

パタンナーに向いている人の特徴

細かい作業や裁縫が得意な人はパタンナーに向いていますが、技術だけ磨いていれば良いという仕事ではありません。
デザイナーの意図を理解し、曖昧なニュアンスを形にしていくため、理解力とコミュニケーション能力が必要です。
また、ファッションが好きで強い情熱がある人に向いています。
スタイルへのこだわりや、改善意識がある人は長く活躍できます。

パタンナーのキャリアパスと年収事情

実際に、パタンナーの年収はどれぐらいなのか?どのようなキャリアが積めるのか?
ここでは一般的な例をご紹介します。

 

パタンナーのキャリアパス

まずは新人パタンナーとして、指示されたパターンの修正や仕様書の手伝いなどから始めます。
3年ほどスキルを磨くと、パターンを一から引けるようになります。
工場とのやり取りやブランドを一人で任せられるようにもなり、しっかり実力がつく時期です。
5年以上経験を積むと、チーフパタンナーとして全体のクオリティ管理や後輩の育成にも携わることができます。

 

パタンナーの経験を積むと、他の職種でも重宝されることがあります。
構造を理解して形にできる人ですので、企画や開発、指導系にも応用がききます。
さらに独立してフリーランスになることで、大手の企業と契約し、年収を上げることも可能です。

 

パタンナーの年収と収入アップのコツ

一般的に、パタンナーの年収は5年目以内で300~400万円程度、6年目以降になると400~500万円程度とも言われています。
​チーフパタンナーやマネージャー職への昇進、もしくはフリーランスになるとさらに年収アップが期待できます。
経験年数や勤務先、スキルレベルによって年収が大きく変動するため、キャリアプランを明確にしてスキルアップを図りましょう。

 

パタンナーの将来性と業界の動向

アパレル市場は、縮小傾向だったコロナ期を経て少しずつまた規模が拡大しています。
その中で、パタンナーは今後も需要のある職種です。
特に、デザイナーの意図を読み取り、逆に提案ができるパタンナーは評価されやすいです。
単なる作業者ではなく、一緒に服を作るパートナーとして仕事ができると重宝されるでしょう。

 

さらに、ファストファッションと高級ブランドで働くパタンナーでは、求められるスキルも違います。

 

ファストファッションのパタンナー:効率的かつ大量生産に対応できること
高級ブランドのパタンナー:品質と完璧なフィット感、デザインへのこだわり

 

それぞれアプローチは違いますが、どちらの分野でも重要なのは「美しいデザイン」と「完璧な仕上がり」です。

 

パタンナーの仕事内容に関するよくある質問

技術を磨いていく以外にも、パタンナーに必要なスキルはお伝えしてきました。
最後に、パタンナーについてよくある質問に対する回答をご紹介します。

 

パタンナーの仕事内容はつらい?

パタンナーの仕事は、大変なことも多いです。
特に、短納期対応やミスのプレッシャーなどが精神的に負担になることもあります。

 

例えばファストファッションでは、納期が非常に短いため、時間に追われることが多いです。
そのため、適切な時間配分を意識し、計画的に作業を進めることが重要になってきます。
また、ちょっとしたフィット感のズレなどの小さなミスが大きな影響になり、修正に時間がかかることもあります。
ミスを最小限にするため、細かくチェックリストを確認したり、チームの人と協力して作業を進めるなどをおすすめします。

 

パタンナーは独学でなれる?

パタンナーの技術は独学で習得しにくいため、夜間の服飾学校といった専門学校に通うのがおすすめです。
専門学校では、パターンメイキングの基礎基本が学べます。
また、実務経験の豊富な講師や業界のプロから直接指導を受けることができるので、業界の最新情報やコツ、問題解決の方法を学べる点が大きな利点です。

 

パタンナーの仕事はなくなる?

今後も需要が見込まれるパタンナーですが、単純な作業だけのパタンナーはAIに置き換えられる可能性もあります。
これからの時代に求められるのは、デジタルスキルに強い人や、変化に柔軟に対応できる人です。
スキルを磨き続け、創造的に形をつくる服作りのプロになれるかが重要なポイントです。

 

アパレル業界に転職するならフォーピープルがおすすめ

アパレル業界に特化した転職支援・人材紹介事業を展開している株式会社フォーピープルは、
社員全員がアパレル業界出身のメンバーで構成されており、
MD・テキスタイルデザイナーはもちろん、様々な職種の転職先をご用意しています。
業界未経験でも、販売員職以外の方でも、幅広い転職先と実績がございますので詳しくは公式サイトをご確認ください。

株式会社フォーピープルの強みは

①社員全員がアパレル業界出身なので業界知識に精通している!
②経験を活かせる企業への推薦や非公開求人への応募が可能!
③未経験から本社職にキャリアアップできるスクール事業を展開している!

また、毎週火曜日夜のみ原宿でオープンするアパレル関係者限定のBar “Fashion Tuesday”事業や、
アパレル業界に特化したEC・SNSの運用支援事業なども展開しています!

Fashion Tuesday宣伝

FashionTuesday事業の概要はコチラから!
FashionTuesday事業に関する記事はコチラから!

ECアカデミーLP画像FashionTuesday事業に関する記事はコチラから!
(文:安在 望)

Author Profile

田中 弘武
株式会社フォーピープル
代表取締役

文化服装学院を卒業後、SPAレディースアパレルで営業・MD職を経験、
その後OEM企業での営業生産職を経て株式会社フォーピープルを設立。

アパレルOEMに加え、EC出店代理店事業やイベント事業を経て、
現在はアパレル業界に特化した転職支援事業を主軸とした営業会社というビジネスモデルを確立。
デジタルとアナログのクロスマーケティングを得意とし、業界内外の様々なネットワークを駆使し事業を拡大している。

前の記事

アパレル業界の事務職とは?主な仕事内容を解説